【ソウル聯合ニュース】韓国の文化体育観光部は11日、2019年の業務計画を発表した。平和に向けた南北のスポーツ、文化芸術、学術、文化財、観光分野の交流・協力活性化など、四つの政策に取り組む。
昨夏のジャカルタ・アジア大会では南北合同チームが善戦した(資料写真)=(聯合ニュース)
今年の業務計画は、前年に示した文化政策ビジョン「人がいる文化」と国政目標「共により良く暮らす革新的な包容国家」から、「平和」「包容」「公正」「革新」の四つの価値に重点を置いて政策目標を設定した。
まず「平和を育てる文化」として、昨年9月に南北首脳が合意した平壌共同宣言の実行を目指す。2020年の東京五輪に女子バスケットボール、女子ホッケー、ボート、柔道で南北合同で出場すべく、合同チームを構成し一緒にトレーニングを行う。また、32年夏季五輪の南北共同招致に向け、韓国政府レベルの実務準備団と南北スポーツ文化会談を通じ体系的に準備を進める。
今年7月に韓国・光州で開催される世界水泳選手権には北朝鮮選手団を招く。南北首脳会談1年や名節を機にしたバスケやシルムの親善試合、テコンドーの合同公演開催を推進し、韓国主導の世界テコンドー連盟(WT)と北朝鮮主導の国際テコンドー連盟(ITF)の統合準備を上半期から本格化する。昨年下半期に予定しながら実現しなかった平壌芸術団のソウル公演も再び推し進める。
18年2月にソウルの国立劇場で公演した北朝鮮芸術団「三池淵管弦楽団」。韓国人歌手とも一緒に歌を歌った(参考資料)=(聯合ニュース)
また、北朝鮮・開城にある高麗時代の王宮遺跡「満月台」の共同発掘調査、「キョレマル(民族語)大辞典」の共同編さんのほか、公演・美術交流、南北映画交流特別委員会といった民間主導の文化芸術交流を支援する。
制裁問題など北朝鮮に対する政治・外交的な状況に進展があれば、安定的な環境を整えた上で、北朝鮮・金剛山観光など観光分野の交流も既存事業から段階的に再開する計画だ。さらに「東海観光共同特区」の設置、軍事境界線を挟む非武装地帯(DMZ)の平和観光コンテンツ開発、平和観光専用列車の運行にも取り組む。
文化体育観光部はこのほか、社会弱者層への支援を拡大するなど誰もが文化を享受できるよう機会を提供する一方、多数の弊害が明るみになっているスポーツ界の不正の根絶と文化芸術・コンテンツ分野の不公正な慣行の是正、文化・コンテンツ・観光・スポーツ産業成長に向けた支援を行う。今年は文化芸術に1兆8853億ウォン(約1850億円)、スポーツに1兆4647億ウォン、観光の1兆4140億ウォンなど、総額5兆9233億ウォンの予算を投じる計画だ。
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