【世宗聯合ニュース】韓国政府は13日、中国製の席巻で危機に陥っている国内ドローン(小型無人機)産業の育成に向けた計画を発表した。国を代表するドローン企業の育成や公共分野での韓国製品活用率の引き上げを骨子とする。
11日、海洋関連の見本市に展示されたドローン=(聯合ニュース)
国内のドローン産業の市場規模は今年6月現在4595億ウォン(約430億円)と、2016年末に比べ6.5倍に成長したが、公共分野の韓国製ドローン活用率は5割に満たない。産業をけん引する代表企業が存在しないため、公共分野のドローンの多くを中国製品、あるいは中国製部品を組み立てた製品が占めている。
こうした状況を変えるため、政府は25年までに国を代表するドローン企業2社と有望企業20社を育成する。来年以降、ファンドを活用して小規模でも技術力のある企業を集中支援し、ベンチャー・スタートアップ企業にはアイデア実現のための費用などを援助する。
中・大型ドローンを製作する中堅規模以上の企業の参入も段階的に承認する。また、「韓国製」の認証基準も見直し、中核部品やソフトウエアまでも国内で製作して初めて韓国製と認める。
ドローンの飛行試験場を新設するほか、ドローンの作動や安全性を検証できる「実証都市」も22年までに10カ所に増やす計画だ。
韓国製ドローンの活用度向上も図る。公共分野で韓国製の活用を増やすため、22年までに公共機関で毎年新規購入するドローンの7割以上を韓国製品とする予定だ。
また、ドローン飛行中の事故や墜落に対する使用者の賠償責任の負担を軽減するため、さまざまなドローン専用保険の標準モデルも開発する。
ソウルで11日に行われた、ドローン技術を用いた「空飛ぶタクシー」の飛行実験。このドローンは中国メーカーが開発した=(聯合ニュース)
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