【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は29日、青瓦台(大統領府)で開いた今年最後の閣議で、新型コロナウイルス対策として9兆3000億ウォン(約8830億円)規模の3回目の緊急災難(災害)支援金を迅速に給付する方針を決めたと明らかにした。
閣議で発言する文大統領=29日、ソウル(聯合ニュース)
文大統領は「政府の防疫措置で被害を受けている小規模事業者と雇用弱者層を守るための状況に合わせた被害支援対策で、急を要するだけに年明けから迅速に執行する」と表明。直接的な被害を受けている自営業者らに100万ウォンを支援し、営業制限水準に合わせて100万ウォンと200万ウォンを追加支援すると説明した。
また、「雇用支援などに可能な財政政策手段をすべて活用する」として、「まだコロナとの戦争が終わっていない。新年には国家的な危機克服と韓国の飛躍のため、さらに大きな力を発揮してほしい」と呼び掛けた。
その上で、「防疫の模範国に続き、ワクチンと治療剤の3拍子がそろったコロナ克服国になることがわれわれの当面の目標」とし、「早期の経済回復とコロナによる不平等の解決がわれわれの前に置かれているもう一つの大きな課題」との認識を示した。
来年の経済見通しについては、「韓国は今年、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で経済成長率1位を記録し、来年上半期にはコロナ以前の水準を回復して最も早い経済回復を実現する」と述べた。また、「輸出の増加傾向が続いており、株価は史上最高値を連日更新している。未来の新産業とベンチャー企業が大きく躍進するなど、経済のダイナミックさが一層際立っている」とし、「その希望をさらに大きくし、韓国経済の底力を発揮していきたい」と強調した。
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