【ソウル聯合ニュース】インターネット上などで民間外交を行う韓国の市民団体VANKは6日、日本オリンピック委員会(JOC)のウェブサイトが、1936年ベルリン五輪の男子マラソンで金メダルを獲得した韓国の孫基禎(ソン・ギジョン、1912~2002)を日本人であるかのように表示していると指摘した。JOCに訂正を要請したという。
JOCサイト。日本代表データから孫基禎(赤線で囲んだ部分)を検索することができる(VANK提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫)
JOCサイトは歴代のオリンピック日本代表団の全記録を検索できるページを設けている。孫のデータもあり、出場した大会名と競技種目、選手名、最終結果が表示される。歴史的な背景などの説明はない。
VANKの朴起台(パク・ギテ)団長は「孫基禎選手は国内外のスポーツ界で韓国人として公式に認められている。大韓体育会(韓国オリンピック委員会)が選んだ初代の『大韓民国スポーツ英雄』だ」と強調した。
VANKはJOCに対し、国際オリンピック委員会(IOC)のウェブサイトで孫をどう紹介しているかを伝え、JOCのサイトを正すよう求めた。
IOCサイトは、孫が韓国人であり、ベルリン大会当時に韓国が日本による植民地支配を受けていたこと、光復(日本による植民地支配からの解放)を経て1988年のソウル五輪で孫が聖火ランナーを務めたことを記している。
一方、VANKは日本の五輪博物館「日本オリンピックミュージアム」(東京都新宿区)の展示も問題視している。同博物館が日本の歴代金メダリストを紹介するコーナーで孫の写真を最上段に展示していることから、VANKは孫が日本人メダリストと誤解されかねないとして1年以上も前から訂正を要求してきた。博物館からはいまだに反応がない。
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