【ソウル聯合ニュース】新型コロナウイルスの感染拡大と北朝鮮による挑発が懸念される中で実施された韓米合同軍事演習が26日に終了する。韓国軍の消息筋は25日、今年前半の演習より参加人数を大幅に縮小して16日から始まった指揮所演習は、防衛(1部)、反撃(2部)演習などシナリオ通りに実施されていると伝えた。
17日、南北軍事境界線に近い京畿道・坡州から望む非武装地帯(DMZ)と開城工業団地一帯(資料写真)=(聯合ニュース)
演習に反発する北朝鮮による挑発の可能性が取り沙汰されたが、軍当局は現在夏季訓練を実施している北朝鮮軍の挑発が迫っている兆候はないと判断している。
今回は定例の防衛的な性格の指揮所演習で、機動訓練は行わずコンピューターシミュレーションを中心に実施された。
新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、韓米両国の厳格な防疫指針に沿って演習場所を分散し、限られた人数のみが参加した。これに加え、米軍の増援軍の不参加などで今年前半に比べ参加人数は大幅に減少した。
これに対し、徐旭(ソ・ウク)国防部長官は20日、国会国防委員会の全体会議で「必須要員は全員が訓練を行っている」と述べ、戦時に最も近い状況を想定して訓練していると説明した。
一方、今回の演習でも、米軍主導の韓米連合軍が持つ有事作戦統制権を将来的に行使することになる韓国軍主導の「未来連合軍司令部」の完全運用能力(FOC)検証は見送られた。
代わりに昨年の演習と同様、韓国軍大将クラスの指揮による未来連合軍司令部主導の予行演習を一部取り入れて実施された。これにより、韓国軍への作戦統制権移管の時期を年内に決めるとしていた韓国側の計画は立ち消えになった。
韓国軍合同参謀本部は「今回の演習期間中、両国が合意した条件に基づいた有事作戦統制権移管の進展を維持するため、演習の一部はFOCの環境下で行った」と明らかにした。
軍当局は今回の演習に新型コロナウイルスワクチンの接種完了者のみを参加させ、演習開始前に参加者を対象とするPCR検査も実施した。
ynhrm@yna.co.kr