【ソウル聯合ニュース】韓国で1日、新型コロナウイルスの新たな防疫体制「段階的な日常生活の回復(ウィズコロナ)」が始まった。私的な集まりは首都圏(ソウル市、京畿道、仁川市)で10人まで、首都圏以外の地域で12人まで認められ、飲食店やカフェなど多くの店舗・施設では24時間営業が可能となる。ただ、感染リスクが高い一部の施設では、新型コロナワクチンの接種完了を証明するかPCR検査での陰性を確認できる、いわゆる「防疫パス」を提示しなければならない。
「段階的な日常生活の回復」開始前日、ソウル・江南駅近くを行き交う市民=10月31日、ソウル(聯合ニュース)
◇私的な集まりは首都圏で10人まで 店舗など24時間営業へ
政府の中央災難(災害)安全対策本部は先月29日、全3段階からなる「段階的な日常生活の回復」履行計画を確定。11月1日午前5時に第1段階に入った。
不特定多数が利用する店舗・施設の大部分で営業時間制限が解除され、24時間営業が可能になる。感染リスクが高いクラブなどの遊興施設、コーラテック(ディスコ)、ダンスホールは深夜0時までの営業とする。
私的な集まりはワクチン接種の完了・未接種の区別なく、首都圏で10人まで、首都圏以外の地域では12人まで可能だ。ただ、店内飲食のためにマスクを外す場面がある飲食店とカフェでは、未接種者を交えるのは4人までとする。
行事・集会の人数制限は、未接種者を含む場合は最大99人、接種完了者と陰性確認済みの人だけならば最大499人に緩和される。結婚式や展示・博覧会、国際会議などは、未接種者がいても100人以上の入場を認める従来の基準を併用する。
映画館と屋外スポーツ競技場には「接種者専用エリア」を設け、このエリア内でのみ飲食を認める。
◇カラオケやジムでは防疫パス提示
カラオケボックスや公衆浴場、屋内スポーツ施設、遊興施設、競馬場・競輪場・カジノといった感染リスクが高い施設への入店・入館、医療機関や療養型施設など感染すると重症化しやすい人が多い施設への面会・訪問の際は、「防疫パス」の提示が求められる。ただし、18歳未満、新型コロナが完治した人、医学的な理由でワクチン接種を受けられない人は例外とし、防疫パスなしでも入ることができる。
現場の混乱を防ぐため、防疫パスは一定の周知期間を経て運用を開始する。
接種完了証明には疾病管理庁のアプリ「COOV」か、同アプリと連動した訪問者名簿のプラットフォーム(NAVERやカカオなど)から発行される電子証明書を使う。保健所が発行する紙の証明書、または身分証明書に付着する予防接種完了ステッカーでもよい。
PCR検査での陰性は、保健所から送られてくる携帯電話への通知か紙の確認書で証明できる。こうした陰性結果は、通知を受け取った時点から48時間たって日付が変わるまで有効。
◇小中高校生の登校 22日から全面再開
この新たな防疫体制は、重症患者用の病床・入院患者受け入れ病床の稼働率が75%を超えるなど危機的な状況になれば一時停止し、緊急時の対応に移る。防疫パスの適用施設を拡大したり、私的な集まりの人数制限を強化したりする。
一方、全国の幼稚園児、小中高校生の登園・登校は22日に全面的に再開される。大学修学能力試験(日本の大学入学共通テストに相当)が18日に実施されることを考慮し、1~21日の3週間は準備期間とする。登校が再開されれば約1年8カ月ぶりとなる。
ソウル市内のスポーツジムに「段階的な日常生活の回復」に合わせた利用案内が掲示されている(資料写真)=(聯合ニュース)
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