【ロンドン聯合ニュース】韓国の洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼企画財政部長官は1日(現地時間)に英ロンドン市内で、海外の主要投資銀行と資産運用会社向けに韓国経済の説明会を開いた。新型コロナウイルス流行下でのグローバル・バリューチェーン(GVC)の乱れに対し韓国政府は経済への影響を最小化するため総力を挙げていると説明しながら、2年前の日本による対韓輸出規制が一つの経験になったと言及した。
韓国経済について説明する洪経済副首相兼企画財政部長官(同部提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
洪氏はグローバル・バリューチェーンの乱れが韓国経済に及ぼした影響を問われ、「一定部分影響はあったが、全体的な結果だけ言うなら限定的だった」と答えた上で、「韓国政府はこの混乱を十分に乗り越えることができる」と自信を見せた。
例として、2年前に日本が半導体材料などの対韓輸出規制を強化した後の韓国の対応を挙げた。この打撃を乗り越えるために素材・部品・装備(装置や設備)競争力の強化に取り組んだ結果、「自力で、国内で充足させられるようになった」とし、「輸出規制が『ワクチン』(免疫の獲得)の役割を果たした」との見解を示した。
現在の世界的な半導体不足で、韓国の自動車メーカーの中には一部の工場で生産を一時停止したケースもある。政府はこれを機に、海外への依存度が高い車載半導体を韓国国内で一定部分供給しようと、企業と共に対策を講じていると説明した。
洪氏は、新型コロナの流行によりグローバル・バリューチェーンの脆弱(ぜいじゃく)性を痛感したと述べた。韓国政府は対外経済安保戦略会議を立ち上げ、原材料の需給管理や物流停滞の緩和など多方面に関心を注いでいると強調した。
一方、米MSCIの先進国株指数の構成銘柄に韓国の株式を組み入れる問題については、韓国経済のプレゼンスや海外投資家の韓国経済に対する認識を総合すると、先進国株指数に韓国を組み込むのは妥当と答えた。関係官庁で十分に検討した上で、MSCI側に働きかけるという。
洪氏が海外投資家に対面で韓国経済を説明するのは、2019年10月以来、ほぼ2年ぶり。
韓国経済の説明会の様子=1日、ロンドン(聯合ニュース)
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