【ソウル聯合ニュース】韓国軍の合同参謀本部は5日、北朝鮮が同日午前8時10分ごろ、内陸から朝鮮半島東の東海に向けて弾道ミサイルと推定される飛翔体1発を発射したと発表した。韓米の情報当局が飛翔体の情報を精密分析中だという。
ソウル駅で北朝鮮の飛翔体に関するニュースを見つめる市民=5日、ソウル(聯合ニュース)
合同参謀本部は「追加の発射に備え、韓米間の緊密な協力の下で関連動向を綿密に監視しながら備えを維持している」と伝えた。
2022年に入り、北朝鮮が飛翔体を発射するのは初めて。昨年10月19日に潜水艦から新型の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射して以来となる。
合同参謀本部は飛翔体の射程や高度などの情報を公表していないが、現在のところ射程などを基に短距離ミサイルと推定しているという。
北朝鮮が昨年9月28日に初めて発射した極超音速ミサイル「火星8」の後続の発射実験を行ったとの見方も一部にある。北朝鮮は当時、発射実験に「成功」したと主張したが、韓国軍当局は北朝鮮の極超音速ミサイルが開発初期段階にあると評価していた。目標とする性能を備えていないと判断し、「火星8」の性能テストを行った可能性がある。
また、北朝鮮軍は先月初旬から冬季訓練を行っており、訓練の一環としてミサイルの発射実験を実施したとの見方もある。
北朝鮮は先ごろ、先月末に開催した朝鮮労働党中央委員会総会の結果を公表し、「現代戦にふさわしい威力ある戦闘技術機材の開発と生産を力強く推し進め、国家防衛力の質的変化を強力に促し、国防工業の主体化、現代化、科学化という目標を計画的に達成しなければならない」と表明。新年も国防力の強化に打ち込む姿勢を明らかにしていた。北朝鮮が年明け早々に飛翔体を発射して軍事力を誇示したことで、朝鮮半島情勢が緊迫する可能性も指摘される。
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