【ソウル聯合ニュース】韓国の鄭銀敬(チョン・ウンギョン)疾病管理庁長は29日、新型コロナウイルス対策として国民に課している屋外でのマスク着用義務を5月2日から原則解除するとした政府の決定に尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期政権側が時期尚早だとして遺憾の意を示したことについて、解除決定は「政治的な判断ではない」と強調した。中央災難(災害)安全対策本部の定例会見で述べた。
会見場に向かう鄭銀敬庁長(中央)=29日、世宗(聯合ニュース)
尹政権への移行を準備する政権引き継ぎ委員会の安哲秀(アン・チョルス)委員長は先ごろ、屋外でのマスク着用義務の解除の是非を新政権発足後の5月末ごろに判断する考えを示し、現時点での解除に反対していた。
安氏はこの日、政府による屋外での着用義務解除の発表後にも「あまりに性急な判断。現政権に花を持たせようとしているのではないかとの懸念がある」と指摘した。
鄭氏はこれに対し、この6週にわたり新規感染者の減少傾向が続いていることや、ワクチンと自然感染により免疫レベルが向上していること、さらに屋内の方が屋外より感染リスクが18.7倍高いという研究結果などを踏まえて屋外でのマスク着用の措置を見直したと説明。政治的判断との批判を一蹴した。
また、感染リスクの高い状況や重症化しやすい人については今後も屋外でもマスクを着用するよう勧告していくため、政府の発表は屋外でマスクが不要だという「マスクフリー」宣言ではないと強調した。
tnak51@yna.co.kr
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