【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は3日、同日の閣議で検察から捜査権のほとんどを剥奪する法律(改正検察庁法、改正刑事訴訟法)を公布したことに関連し、権力機関の改革は朴槿恵(パク・クネ)前大統領を罷免(ひめん)に追い込んだ市民らによる「ろうそく集会」を経て発足した現政権の使命であり国民の念願であるとして、「検察改革は歴史的・時代的な要求に合った政策方向」と強調した。
任期中最後の閣議での発言を終え拍手を受ける文大統領(中央)=3日、ソウル(聯合ニュース)
青瓦台(大統領府)の朴ギョン美(パク・ギョンミ)報道官が伝えた。
文大統領は「検察が直接捜査を開始する犯罪を腐敗(汚職)と経済事件の2犯罪に狭め、検察内の捜査と起訴の分離を実現する一方、合理的理由のない別件捜査や、関連ない事件に対する自白・供述の強要をできないようにした」と説明。「これまで批判されてきた過度な別件捜査による人権侵害が発生しないようにしている」と述べた。
また、「一方、検察の補完捜査の権限はこれまで通り維持し、検察が訴追機関および適法性統制機関としての役割を続けて実行するように保障している」とし、「選挙犯罪に対する国民的憂慮と誤解を払拭(ふっしょく)するために6月の地方選挙などに対する検察の捜査権限を暫定的に維持するようにしている」と伝えた。
文大統領は「これを通じて国民の要求に合った望ましい検察像を確立し、刑事司法手続きに対する国民の信頼を回復できる重要な歴史的進展が実現するよう最善の努力を傾けてほしい」と指示した。
また「制度がどのように変わっても、警察の捜査能力を高め、検察と警察が捜査のために有機的に協力するのは国家の捜査の質を高め国民を保護するために絶対に必要であるということを心に刻んでほしい」と強調した。
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