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中国 韓国の米主導枠組み参加をけん制=外相会談で

2022.05.17 09:26

【ソウル、北京聯合ニュース】韓国の朴振(パク・ジン)外交部長官と中国の王毅国務委員兼外相は16日、オンライン形式で会談を行った。韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足後、両国外相が会談するのは初めて。

オンライン形式で会談する朴氏(右)と王氏(中国外務省HPより)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

 会談では北朝鮮の弾道ミサイル発射などで緊張が高まっている朝鮮半島情勢を巡り、両氏の微妙な認識の違いが浮き彫りとなった。朴氏は北朝鮮の核とミサイル能力の高度化は朝鮮半島情勢を悪化させるだけでなく、韓中両国の利益にも合致しないとして、韓中が協力し朝鮮半島情勢の安定的な管理を図っていくことを期待すると表明した。また、北朝鮮がさらなる挑発行為を行わないよう中国が建設的な役割を果たすことを促した。だが、王氏は「各国の努力の下で朝鮮半島は全体的に平和を維持している」との認識を示した。

 両氏は北朝鮮で新型コロナウイルスの感染が拡大していることに懸念を示した。また、北朝鮮への人道支援の必要性などについて意見交換し、協議を続けることで一致した。

 対外政策に関しては、朴氏は「韓国はグローバル中枢国家として発展するため努力する」と域内の共同価値と利益に基づく外交を展開する考えを示し、「中国も責任のある国家として積極的な役割を果たすことを期待する」と呼びかけた。王氏は「両国は各自の発展方法と中心利益、文化と伝統、慣習を尊重しなければならない」として、「新冷戦の危険を防止し、陣営の対立に反対することは両国の根本的な利益に関わる」と述べ、米国主導の対中けん制の枠組みに加わらないよう促した。

 両氏は今年で国交樹立30年を迎えることにも言及。朴氏は「両国が各自の価値とビジョンを尊重しながら共同利益を模索し、両国の協力と域内および世界の平和・繁栄を調和させていきたい」と呼びかけた上で両国首脳の相互訪問など高官交流の必要性を強調した。王氏は「中国と韓国は引っ越すことができない永久的な隣人で、離れられないパートナー」とし、「中国は中韓関係を戦略的かつ包括的な観点から見る」と述べ、両国関係の重要性を強調した。

 その一方で、王氏は両国がデカップリング(切り離し)の否定的な傾向に反対し、世界の供給網(サプライチェーン)を安定的に維持する必要があると指摘した。今月下旬、バイデン米大統領の韓国と日本訪問に合わせて発足する見通しの「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」への韓国参加をけん制する発言とみられる。尹大統領は16日の施政方針演説で、バイデン大統領とIPEFを通じた供給網協力強化について議論すると明らかにした。

 IPEFは世界最大の自由貿易協定「東アジア地域包括的経済連携(RCEP)」を主導した中国が経済的影響力を強めることをけん制するための米国主導の枠組み。中国を排除した供給網を構築するとされる。王氏は「中国の膨大な市場は韓国の長期的な発展に絶え間なく動力を提供する」として、両国が協力すればシナジー効果を発揮できると強調した。

 一方、中国側の発表では朴氏が「韓国は『一つの中国』との原則を堅持している」と述べたと伝えたが、韓国側発表でその内容は含まれていない。

kimchiboxs@yna.co.kr

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