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北朝鮮軍に射殺された男性「越境の意図見つからず」 当時の結論覆す=韓国 

2022.06.16 15:49

【仁川聯合ニュース】韓国の仁川海洋警察署は16日、2020年9月に海上で男性公務員が北朝鮮軍に射殺された事件を巡り、この男性が越境したと断定できる根拠はないとする最終捜査結果を発表した。ギャンブルによる借金などを根拠に男性が越境したとする2年前の中間捜査結果を覆す内容になっている。

会見を行う仁川海洋警察署長=16日、仁川(聯合ニュース)

 仁川海洋警察署長は会見で「国防部の発表などを基に公務員の越境など幅広い可能性を念頭に置いて現場調査を進めたが、越境の意図を認めるだけの証拠を発見できなかった」と説明した。

 国防部の政策企画課長は、北朝鮮軍が韓国国民を射殺し、遺体を燃やしたことは明確に言えるとしながら、「(過去に)射殺された公務員が越境を試みたと推定されると発表し、国民の混乱を招いた」として「保安の関係上全てを公開できず遺憾に思う」と述べた。

 海洋水産部所属のこの男性は20年9月21日、北朝鮮に近い黄海の小延坪島付近で漁業指導船乗船中に行方不明となり、翌日北朝鮮側海域で北朝鮮軍に射殺された。

 海洋警察は男性が行方不明になってから8日後、越境したと判断されるとの中間捜査結果を発表した。韓国軍当局と情報当局が北朝鮮軍の内部通信を傍受した内容や漂流予測の分析結果などが主な根拠だった。また、男性にはギャンブルによる借金があったとして、精神的なパニック状態になり現実逃避を目的に越境したとの判断を示した。

 一方、男性を射殺した疑いが持たれている北朝鮮の軍人に対する捜査も中止されたことが分かった。

 海洋警察は男性の遺族に送った捜査結果の通知書で、被疑者の名前や所属などは特定できなかったとした上で、南北分断により北朝鮮の協力を期待できないとして、被疑者の取り調べが事実上不可能なため捜査を中止したと説明した。

 これに先立ち、男性が自ら越境したとする中間発表に反発した遺族は青瓦台(大統領府)国家安保室、海洋警察庁、国防部を相手取って情報公開請求訴訟を起こし、一審で一部勝訴した。

 海洋警察は事件の捜査が終結したことを受け、関連情報を公開する予定だ。

北朝鮮軍に射殺された男性の遺品(遺族提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

ynhrm@yna.co.kr

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