【ソウル聯合ニュース】韓国統一部の報告書「2010年以降北の住民の送還と帰順現況」によると、10年以降、北朝鮮住民が韓国入りしたのは67回・計276人で、北朝鮮に送還されたのは47回・計194人だった。
19年11月、板門店で北朝鮮側に強制送還される際、抵抗する北朝鮮住民(統一部提供)=(聯合ニュース)
韓国入りした脱北者のうち、亡命の意思を示して韓国に定着したのは82人だった。
通常は漁船に乗って韓国入りする場合が多く、船が壊れた場合は南北軍事境界線がある板門店を通じて送還が行われた。統一部は板門店で北朝鮮住民を送還する際、記録を残すため写真撮影をしてきた。
統一部関係者は「過去の写真を見ると、19年11月の脱北者のように(北朝鮮に)引き渡されないよう強く抵抗する場合はなかった」と明らかにした。当時、北朝鮮の漁民2人は船内で乗組員16人を殺害して韓国に入ったが、韓国当局は2人が亡命の意思を示したものの真意ではなかったと判断し、北朝鮮に強制送還していた。韓国統一部が今月12日に公表した当時の写真には北朝鮮への引き渡しに抵抗する様子が捉えられている。
同関係者は「われわれ側に来た北の住民のうち、亡命の意思を示したのに意思の真摯(しんし)さを判断して処置した例は珍しい」と述べた。
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