【ソウル聯合ニュース】韓国国防部が22日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領への業務報告で、新政権の国防政策として、文在寅(ムン・ジェイン)前政権で縮小または廃止された大規模な合同演習を「正常化」すると明らかにし、耳目を集めている。
李氏から業務報告を受ける尹大統領(右、大統領室提供)=22日、ソウル(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
5月に行われた韓米首脳会談での合意事項を受けた対応とみられる。
大規模な定例の韓米合同演習には、指揮所演習「キー・リゾルブ」、野外機動訓練「フォールイーグル」、指揮所演習「乙支フリーダムガーディアン」(UFG)があるが、2018年の米朝首脳会談や南北首脳会談などの融和ムードの高まりを受け縮小または廃止された。
キー・リゾルブとフォールイーグルが事実上廃止され、UFGが合同指揮所訓練(CCPT)に置き換えられたことで、韓米両軍からは訓練不足や弱体化を懸念する声が出ていた。
尹政権は国政課題として米国との合同演習の強化を掲げ、大規模な野外機動訓練を再開するとしていた。5月の韓米首脳会談では朝鮮半島やその周辺での合同演習の規模を拡大する協議を始めることで合意した。
李鐘燮(イ・ジョンソプ)国防部長官の業務報告によると、上半期に「フリーダムシールド(FS)」、下半期に「乙支フリーダムシールド(UFS)」という名称で大規模な合同演習が実施される。
国防部によると、「フリーダム(自由)」は韓米同盟の変わらない価値を、「シールド(盾)」は韓米同盟の北朝鮮に対する強い抑止力と、防衛目的の正当な演習であることを示しているという。
そのほかにも、11の合同野外機動訓練の日程が確定した。
来年の上半期には機動訓練がさらに拡大され、合同の対潜水艦戦訓練など21件が予定された。
特に機動訓練の規模拡大と連係し、原子力空母や戦略爆撃機など米国の戦略兵器の朝鮮半島への展開も予想される。これらの戦略兵器は北朝鮮の挑発や威嚇の程度に合わせて展開されるものとみられる。
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