【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は16日、大統領室で中国共産党序列3位の栗戦書・全国人民代表大会(全人代)常務委員長(国会議長)と会談し、習近平国家主席の訪韓を要請した。韓国大統領室が明らかにした。
栗氏との会談で発言する尹大統領(左から2人目、大統領室通信写真記者団)=16日、ソウル(聯合ニュース)
会談は同日午後4時から約1時間10分行われ、韓中関係の発展策について率直な意見交換があったという。
尹大統領は「習近平主席の訪韓は韓中関係の新たな30年を開く重要な契機になる」として訪韓を要請した。
栗氏は尹大統領の要請を習主席に正確に伝えると述べたうえで、尹大統領の都合の良い時期の訪中を期待すると伝えたという。
尹大統領は5月10日にソウルで中国の王岐山国家副主席と面会した際にも、習氏の訪韓に期待を示した。
韓国政府が2016年に米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の在韓米軍への配備を決定したことで韓中関係は冷え込み、習氏の訪韓は14年7月の国賓訪問を最後に行われていない。
大統領室によると尹大統領は栗氏との会談でTHAAD問題と関連し、「最近、韓中外相会談で議論したように双方が緊密な意思疎通を通じて、THAAD問題が韓中関係の障害にならないようにしなければならない」と述べた。栗氏は、相互にとって敏感な問題に対する緊密な意思疎通が必要との認識に同意を示したという。
尹大統領は北朝鮮の非核化措置に合わせて経済支援などを行うとする韓国政府の「大胆な構想」についても説明した。
朝鮮半島と北東アジアの平和·安定のために「大胆な構想」を揺るぐことなく推進していくという韓国政府の意思を強調し、栗氏は韓国政府の構想がさらに理解できたとし、習主席に報告すると述べたという。
栗氏はまた、韓国が国際社会においてさらに大きな役割を担うことを中国は支持し、協力する用意があるとし、尹大統領は領域内や国際社会で韓中が協力できる分野が多いと応じた。
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