【世宗聯合ニュース】経済協力開発機構(OECD)は19日に発表した報告書で、2022年の韓国の消費者物価上昇率見通しを前回の4.8%から5.2%に上方修正した。韓国企画財政部が同日伝えた。
ソウル市内のスーパーで買い物する市民ら(資料写真)=(聯合ニュース)
今年の経済状況については当初の見通しより肯定的に評価したが、来年からは経済成長の勢いがさらに鈍ると予想した。
◇韓国の物価上昇率 24年ぶりの高水準と予想
消費者物価上昇率見通しは6月の4.8%から3カ月で0.4ポイント上方修正された。
韓国政府の見通し(4.7%)はもちろん、国際通貨基金(IMF)の4.0%や、韓国開発研究院(KDI)の4.2%、アジア開発銀行(ADB)の4.5%などを上回る。韓国銀行(中央銀行)は5.2%と予想している。
消費者物価上昇率がOECDの予想通り5.2%を記録すれば、アジア通貨危機の影響を受けた1998年(7.5%)以来、24年ぶりの高水準になる。
消費者物価上昇率は5月(5.4%)に今年初めて5%を上回り、6月(6.0%)、7月(6.3%)と2カ月連続で6%を超えた。8月にも5.7%と高止まりしており、年間で5%台になる可能性が高まっている。
OECDは来年の消費者物価上昇率見通しを、国際原油価格が現在の水準にとどまるという前提の下、3.8%から3.9%に引き上げた。
最近のウォン安については、「今後の輸入物価上昇による物価上昇圧力の強化につながる」と予想した。
◇成長率見通しは2.8%に引き上げ
OECDは今年の韓国の経済成長率見通しを前回の2.7%から2.8%へと上方修正した。
これはIMF(2.3%)、ADB(2.6%)、韓国政府(2.6%)、韓国銀行(2.6%)の見通しを上回る数値だ。
特に民間消費の増加率が前回の2.3%から3.7%に修正され、消費の回復傾向が経済成長をけん引すると予想した。
一方、輸出増加率の見通しは9.2%から4.7%に引き下げた。
OECDは「原材料価格の上昇やサプライチェーン(供給網)の混乱による物価上昇圧力が消費者に転嫁されているため、回復速度は漸進的になるとみられる」とし「物価上昇が景気回復傾向を制約する」と予想した。
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