【ソウル聯合ニュース】韓国・ソウルの繁華街、梨泰院で150人以上が亡くなった雑踏事故が発生した先月29日夜、警察庁は直轄のソウル警察庁ではなく、消防庁から連絡を受けて状況を把握したことが4日、分かった。
警察庁の庁舎=4日、ソウル(聯合ニュース)
警察と消防当局によると、事故当日の午後10時55分ごろ、消防庁は警察庁に緊急電話をかけ、救急車が事故現場に接近できるよう付近の交通規制を行ってほしいと要請した。
この時点まで梨泰院の状況を把握していなかった警察庁は、ソウル警察庁と梨泰院を管轄する竜山警察署を通じて午後11時15分ごろに事故の内容を確認した。
この時、消防当局は梨泰院で既に数十人が心肺停止状態になっていることを確認していた。
報告ラインが正常に稼働していれば、竜山警察署からソウル警察庁、警察庁へと報告が上がるはずだが、この日は逆だったことになる。
警察庁からの連絡を受け、ソウル警察庁状況室のチーム長は午後11時40分ごろ、警察庁の柳美真(リュ・ミジン)状況管理官に初めて状況を報告した。
このような状況を総合すると、ソウル警察庁は事故が発生した午後10時15分以降に現場からの「112番」緊急通報で事故の発生を把握していた可能性が高い。
しかし、約1時間10分にわたりこのような状況を上級機関である警察庁や状況管理官はもちろん、直属の上官であるソウル警察庁長にも報告していなかったことになる。
ソウル警察庁は翌30日午前0時過ぎになって、警察庁に梨泰院の事故で大規模な人命被害が発生したと正式に報告した。
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