【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は7日に主宰した国家安全システム点検会議で、ソウルの繁華街、梨泰院で156人が亡くなった雑踏事故について、「国民の生命と安全を守らなければならない大統領として悲痛で心が重い」として、「国民に申し訳ない気持ちだ」と述べた。
国家安全システム点検会議で発言する尹大統領(大統領室通信写真記者団)=7日、ソウル(聯合ニュース)
尹大統領は「政府は今回の惨事を責任を持って収拾することはもちろん、二度とこのような悲劇が起こらないよう安全な韓国をつくることに全ての力を注がなければならない」として、「各種の災難(災害)、事故に関する制度を全面的に見直し、積もった問題点を果敢に改善していく」と表明した。
関係官庁や地方自治体の関係者、民間の専門家らが出席した会議では群衆の緊急救助システムの議論に焦点が当てられた。背景には今回の事故がクラウド・マネジメント(群衆管理)の不備で起きたという認識がある。尹大統領は「特定の施設や対象だけでなく、危険を招く状況にも災難対応の概念でアプローチしなければならない」として、「日常で接する代表的な危険状況が群衆」と指摘。「最先端のシステムを整え、完ぺきなマニュアルを準備しても危機状況をしっかり認知せず迅速に伝達、共有しなければ適時に必要な措置を実行できず、このような悲劇が繰り返される」とし、「安全管理の権限と責任、迅速な報告体系に関する全般的な制度的検討が行われなければならない」と言及した。
事故を巡っては警察の上層部の対応に不備があったことが判明しており、尹大統領は「警察業務に対する大々的な革新が必要だ」と強調。「真相究明を徹底し、国民にその過程を透明に公開する」として、「その結果に従って責任がある人に対しては厳しく責任を問う」と述べた。野党を中心に警察を管轄する李祥敏(イ・サンミン)行政安全部長官や警察トップの尹熙根(ユン・ヒグン)警察庁長らの更迭を求める声が出ていることについて、真相究明後に問責する考えを改めて示したものとみられる。
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