【世宗聯合ニュース】韓国政府系シンクタンクの韓国開発研究院(KDI)は10日に公表した経済見通しの資料で、韓国の2023年の経済成長率を1.8%と予想した。5月時点では2.3%と予測していたが、0.5ポイント引き下げた。同年の消費者物価の上昇率予想は2.2%から3.2%へ引き上げた。
KDIは韓国の2023年の経済成長率を1.8%と予想した。釜山港に並ぶコンテナ(資料写真)=(聯合ニュース)
KDIは、輸出の伸びが大きく鈍り投資の低迷も続くことで、韓国経済の成長が潜在成長率を下回る景気鈍化の局面に入ると見込んだ。
韓国の成長率が2%を下回ったのは、新型コロナウイルスの感染が拡大した20年(マイナス0.7%)、リーマン・ショック後の09年(プラス0.8%)、アジア通貨危機時の1998年(マイナス5.1%)、第2次オイルショックの影響を受けた1980年(マイナス1.6%)などしか例がない。
KDIの担当者は「経済成長率だけで景気の局面を判断するわけではないが、潜在成長率が2%程度だとすれば1.8%はそれより低いため、来年は景気鈍化局面だと予測した」と説明している。
韓国経済を支える輸出の2023年の増加率(数量ベース)は1.6%にとどまり、22年の予想増加率(4.3%)を大きく下回ると見通した。コロナ禍で落ち込んでいた国家間の人の移動が増え、サービス輸出は持ち直す一方、世界景気の減速でモノの輸出は低迷すると見込んでいる。
23年の消費者物価上昇率は3.2%と予想。5月時点の予測(2.2%)から1.0ポイント引き上げた。エネルギーや穀物といった原料の価格上昇の波及効果を踏まえた。
一方、22年の成長率見通しについては2.8%から2.7%へ小幅に引き下げた。
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