【ソウル聯合ニュース】韓国軍によると、国防科学研究所(ADD)は3日に西海岸の試験場で「玄武」系列の弾道ミサイルの発射実験を実施する見通しだ。
韓国軍が昨年10月1日の「国軍の日」に公開した「高威力の玄武ミサイル」の発射場面(資料写真)=(聯合ニュース)
ミサイル実験のため3日から4日にかけて周辺の海域に航行警報が出されており、軍は同期間に気象状況などを考慮して試射を行うとみられる。対象の海域の範囲などを踏まえると、まずは正常に発射できるかどうかを検証するようだ。
軍が試射するのは「玄武5」と呼ばれるミサイルとされる。弾頭重量は8~9トンと、核ミサイルではない在来型のミサイルの中では類のない高い威力を発揮するという。最大射程距離は公表されていないが、弾頭の重さを調節すれば中距離弾道ミサイル(IRBM)級の3000キロ以上も可能とされる。
「玄武5」とされるこのミサイルは、複数発を同時に発射すれば核兵器に次ぐ威力を出せると軍は評価している。重量の大きさを生かして地下100メートル以上の深い場所にある坑道やバンカーを攻撃でき、弾頭部はこうした目的に適したくさび形になっている。
同ミサイルの試射を経て、軍は北朝鮮の核・ミサイルに対応するための「韓国型3軸体系」の能力を一段と強化する計画だ。韓国型3軸体系は、有事の際に北朝鮮を先制攻撃するキルチェーン、北朝鮮の核・ミサイルからの防衛を担う韓国型ミサイル防衛体系(KAMD)、北朝鮮から攻撃された場合に指導部などに報復攻撃を行う大量反撃報復(KMPR)からなる。
米議会調査局は先ごろ、北朝鮮はロシア製短距離弾道ミサイル「イスカンデル」の北朝鮮版とされる「KN23」に核弾頭を搭載可能だとする分析を示した。
また、北朝鮮は今年4月までに「軍事偵察衛星の準備」を終えると表明しており、韓米は北朝鮮がこの時期に大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に踏み切る可能性があるとみて警戒している。
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