【ソウル聯合ニュース】日本政府が日本食・食文化の普及などに取り組む日本料理関係者らを任命する「日本食普及の親善大使」の任命式が7日、ソウルの日本大使館公報文化院で開かれ、全日本酒類の徐正勳(ソ・ジョンフン)代表理事(75)、日本酒コリアの楊秉錫(ヤン・ビョンソク)代表理事(54)の2人に任命状が手渡された。
ソウルの日本大使館公報文化院で開かれた「日本食普及の親善大使」の任命式で記念撮影する日本酒コリアの楊秉錫・代表理事(左から2人目)、全日本酒類の徐正勳・代表理事(同3人目)、公報文化院の中條一夫院長(右端)=7日、ソウル(聯合ニュース)
日本の農林水産省は2015年から同大使を任命している。韓国では2021年に2人が初任命され、今回が2回目の任命となる。
韓国では2010年代から日本風の居酒屋が急増し、若者や会社員らを中心に日本酒の人気も高まっている。韓国関税庁の輸出入貿易統計によると、昨年の日本からの「清酒」の輸入額は1899万ドル(約25億円)となり、日本製品の不買運動に新型コロナウイルス禍が重なった2020年の1027万ドルに比べ約85%増加した。
徐さんは1994年、韓国で初めて日本酒の輸入免許を取得。韓国の日本酒市場を開拓したパイオニア的な存在だ。当時、日本酒は韓国のお酒との価格の差が大きく、厳しい環境が続いていたが、今や韓国人の所得上昇などにより日本酒への認識も変わっているという。徐さんは任命式で、「光栄だ。韓日の親善のためもっと頑張ろうという使命感を感じる」と感想を話した。
楊さんは2005年に日本酒コリアを設立した。久保田や獺祭(だっさい)をはじめ、日本各地の多様な地酒を積極的に紹介している。2009年には日本酒造青年協議会認定の「酒サムライ」の称号を受けた。「日本酒も日本料理と共に世界に自慢できる日本食文化の一部だと思う」と語る。
公報文化院の中條一夫院長はあいさつで、「今年度、世界中で16人の親善大使が任命される。うち2人が韓国で選出され、韓国が日本にとって重要な国であることを実感する」と語った。新たに任命された2人については、「日本酒の輸入と流通を通じ、韓国にさまざまな日本酒を紹介するだけでなく、日本料理と日本酒を一緒に楽しむ日本の食文化の普及に貢献した」と評価した。
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