【ソウル聯合ニュース】韓国の朴振（パク・ジン）外交部長官は２１日、尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領が先ごろ東京都内の慶応大で行った講演で、日本の朝鮮半島侵略を肯定した岡倉天心の言葉を引用したことについて、「重要なのはメッセージの本質だ」と述べた。
国会外交統一委員会で答弁する朴長官＝２１日、ソウル（聯合ニュース）
朴氏はこの日、国会外交統一委員会で野党「共に民主党」の議員から、尹大統領の講演内容について、岡倉天心が日本の朝鮮侵略を肯定していることを知ったうえで、講演で触れたのかと問われこのように答弁した。
尹大統領は１７日の同講演で岡倉天心の「勇気こそが命の鍵」という言葉を引用し、「より良い未来を作り出すためにもう少し勇気を出そう」と学生らに呼び掛けた。
韓国の野党は尹大統領の講演内容を巡り、岡倉天心が「朝鮮は元来、日本の領土」と発言するなど、日本の朝鮮進出を肯定していた人物であるなどとして強く反発している。
朴氏は岡倉天心について、日本でアジア主義を提唱した人物と承知しているとし、尹大統領の発言は「日本の若者に勇気は生命の鍵というメッセージを伝達したことが重要な部分だと考える」と説明した。
また、韓国で日本の朝鮮半島侵略の象徴のようにみられている伊藤博文のような人物の言葉であっても、勇気や希望のようなメッセージであれば引用するのかなどと問われ、「今後は（講演内容など）さらに準備するようにする」と答弁した。
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