【ソウル聯合ニュース】韓国と米国は24日、前日に終了した大規模合同軍事演習「フリーダムシールド(自由の盾、FS)」と連携し、在韓米軍が最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の遠隔発射台展開訓練を実施したと発表した。訓練はTHAADが配備されている韓国南部、慶尚北道・星州の基地の外部で行われた。基地外で発射台展開訓練が行われたのは2017年のTHAAD配備以来初めて。
THAADの遠隔発射台展開訓練の様子(米国防総省提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
訓練が行われた日時や場所は公開されていないが、米国防総省が公開した写真では訓練日は「3月19日」と記載されている。
韓米は共同報道文で「THAADの作戦・運用正常化は、THAAD部隊に対する持続的な作戦支援を保障することによって在韓米軍の準備体制向上に寄与した」と強調した。遠隔発射台の運用により、THAADの防衛範囲が広がると期待される。
実際に、米国がグアムで運営する遠隔発射台はTHAAD基地から約70キロ離れた島に設置されている。
韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ事務局長は「新たなレーダーを導入することなく、発射台のみ搬入すれば多様な場所で遠隔発射が可能になる」として、THAADの防衛範囲がさらに広がったと説明した。
韓米は「今回の訓練は高度化する北朝鮮のミサイルの脅威に備え、THAAD部隊の戦闘準備体制と韓米連合防衛体制を増強し、韓国防衛に対する米国の徹底した公約を示す一方、朝鮮半島の安全保障と安定をより強固にした」と伝えた。また「(韓国)国防部と在韓米軍司令部は、THAAD基地の運用により韓米連合軍と韓国国民を保護できるよう緊密に協力する」と強調した。
THAADは17年の臨時配備以降、周辺住民などの反対により正常に運用されておらず、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は発足当初から基地の運用正常化を推進してきた。国防部は昨年8月に環境影響評価を担う評価協議会を開催し、9月には人員や物資の地上輸送が保障された。同部は早ければ今月末に一般環境影響評価を終える計画だ。環境影響評価が完了すれば、在韓米軍は制約を受けずに基地施設の構築に乗り出すことができる。
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